第7回 「ステレオ再生における臨場感」
~『奥行き感』について~
コメンテーター 山之内 正 氏
【再生のポイント、聴きどころ】
コンサートホールでは深い奥行きと空間の広がりを実感し、それによってスケール感や臨場感が生まれます。
音楽の感動と空間再現は深く結び付いているのです。
ステレオ再生は奥行き感を再現することによって立体的な空間を仮想的に作り出すことができ、音楽の本質に近付く可能性を秘めていますが、録音時の制約や再生機器による劣化、歪みなどの要因によって、本来の奥行き感が得られない場合もあります。
そうしたステレオ再生の課題をどう解決すればいいのか、音源と再生機器の両方を吟味した環境で実践的に探ります。
(山之内 正)
【試聴機器】
今注目のNASであるバッファローDELA N1Z、
そして当社ショールーム常設のネットワークプレーヤーのスフォルツァートDSP-03
アンプはアキュフェーズC-2420、P-4200、スピーカーはB&W805Dという組み合わせです。
第7回オーディオフォーラム、無事終了致しました!
今回のテーマは「ステレオ再生における臨場感、その1 『奥行き感』について」でしたが、いかがでしたでしょうか?
コメンテーターにオーディオ評論家の山之内先生をお招きしての回でしたが、先生は様々な視点でステレオの奥行き感について言及されておられました。
例えば、教会で録音された讃美歌を流したとき、歌い手とマイクロフォンの距離が離れれば離れるほど、マイクロフォンに収録される音には、当然間接音(反射音)の成分が多く含まれることになる。
我々の耳はそれを敏感に感じ取り、その距離感=空間感を感じ取ることができるわけですが、優れたステレオ再生とは、それを再現することができるのだといいます。
我々が音楽室を作る上でも、反射音の質を大変重視します。
なぜならステレオを鳴らすとき、あるいは楽器を演奏する際、多くの場合は直接音よりも反射音の成分を多く聴いているからです。
それにより我々は空間のスケールを認識し、音楽的な広がり感や包まれ感を感じることができるのです。
また注目のNASであるバッファローDELA N1Zですが、これがまた素晴らしい!
オーディオグレードに開発された新しいSSD、徹底した制振構造、妥協のないパーツ選びなど、まさにオーディオのための究極のNASといえるもので、その音は圧倒的な解像度を誇り、非常に高いSNを実現したものでした。
終演後も1時間以上残ってオーディオの話に花を咲かせておられた方もいらっしゃいました。
今後も当フォーラムでは、本音で意見を言い合えるような会であればいいなと考えております。
今回も、スフォルツァートや、バッファローの開発者が来られましたが、自分の製品がどれだけ素晴らしいのか、皆さん、本音で話したいことがたくさんあるはずなのです。
我々も防音室を作り続けていますが、一人でも多くの方に、どれだけ素晴らしい部屋なのか、とにかく音を聴いてください、と言いたいので(笑)
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