2024年11月30日(土) 10:00~ 14:00~
あるべきオーディオルームを考えたとき、建築内装音響と同時に、オーディオ機器の源泉ともいうべき100V電源の供給のあり方というのも、
大きなポイント・テーマとなることは言うまでもありません。
過去の2017年3月の会で、屋内配線材による音の違いをテーマに取り上げたところ、参加者の誰もが100V電源の重要さを認識した結果となりました。
(普通のコンセントと専用回線コンセントとでは大きな違いがありました。)
過去の弊社オーディオルームの工事案件では、規模の大小はあれど、独立専用幹線を設置したオーディオコンセント工事をしております。
テーマ:オーディオルームの100V電源、その屋内配線について
一般住宅の電源環境については、デジタル機器の普及に伴い、オーディオ機器にとっては益々悪化していると言われている。
電源コード・プラグ・コンセントなどのオーディオアクセサリーと言われる分野には多くの商品が出回っていて、多くの方が相応の効果を確認している。
しかし、屋内配線の交換や増設は、オーディオマニアとしてもそう簡単には手が出せない領域である。
現実的には建築工事・リフォーム工事の機会でなければ出来ないし、しかも電気工事士の手を借りなければならない。
難しい判断とは承知の上、参加者の方には①の普通コンセントを基準(60点)として各線材に点数を付けてもらい、一言コメントをいただいた。
②EEF2.0-3C
点数:70~75
音量UP、①とは違う品位のある音
③CV-8
点数:75~90
余裕、おおらか、開放的な音、自然なバランス
気楽に聞ける音
④EE/F-S2.0 V2
点数:75~80
解像度UP、低域が伸長、音場拡大
クリアーな音
⑤EE/F-S2.0 V2 独立アース付
点数:70~85
④に+滑らかさ、静けさ
④より良くないという意見も有り
⑥FF-20 V2
点数:85~95
高解像度、筋肉質な音、全音域クリアーな音
少しキツイ音という意見も有り
⑦ダウントランス200V→100V
点数:80~95
SN比UP、透明感UP、余韻が出る
音場が狭くなる?という意見も有り
聞いて楽しい音
*上記の評価点や感想評価は主催者の主観で平均値化した表現になっていることをお許し下さい。
②③⑦は一般的な電線材で、大きく「A」として一括りにし、
③④⑤はオヤイデ製の特殊導体を使ったオーディオ専用電線材で、大きく「B」として一括りにすると、
専用電線である「B」は、解像度・SN比・音場のUP、高音域・低音域の伸長などが共通し、オーディオ機器の高品質化の流れと一致する。
一方、汎用電線「A」は太くなるに伴いダイナミックレンジ向上し、開放的で余裕があり聴き疲れの無い音というのが平均的感想であった。
ということで、軍配は「B」に上がるかと思いきや、意外と「A」の評価も高く点数的に大きな差はない。好みの問題と言う人もいれば、気分や曲ジャンルによって使い分けたいという意見もあった。
アースの問題は賛否両論あり、今回の実験では独立アースの有効性は確認できたものの、一般性があるかはさらに検証の機会を持ちたい。
今回のフォーラムでは参加者の方々から教えられる面が多々あって、その一つにオーディオ機器間のアースループのマイナス影響が大きいという意見が出された。
3ピンを2ピンにするコンセントアダプター(通称ブタ鼻)があれば即実験可能ということで、プリアンプに装着した場合、プリアンプとSACDプレーヤーに装着した場合で試聴してみた。結果は文章に表現しにくいので、皆さんのお宅でお試しあれ。ブタ鼻はパソコン機器におまけで付いている場合があり、引き出しの中に転がっていたりしないでしょうか?
今回の実験試聴のために802D4スピーカーの間にあったオーディオラックを撤去。シンプルに3台の機器を縦積み(やってはいけない?)にしてスピーカー回りに空間を確保した結果、以前より比べてステレオ音場感が大きく向上した。このことは新しい知見ではないのだが、実際に実行してみると大きな変化・・・改めて802D4の潜在能力の高さを認識した次第です。
(機材のレイアウトは易しそうで難しいですね。)
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