Audio Forum Vol.22

  • 2015.08.28 (金)
  • スピーカの伝送周波数特性について考える

ご来場りがとうございました!


8月27日追記

第22回のオーディオフォーラムも前日となりました。

今回のテーマは「スピーカの伝送周波数特性について考える」です。

当日に配布する資料をご紹介します。

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※キャンセルが発生したため、29日の予約受付を再開しました。空席のこりわずかです!※


 

 

根本的にオーディオルームの音を良くする!

スピーカの伝送周波数特性について考える

伝送周波数特性とは、スピーカにフラットな可聴周波数帯の信号を入力させた場合のリスニングポイントでの音圧特性のことを言います。
所謂、電気系のAudio機器の伝送特性は、ほぼフラットな特性と言われていますが、スピーカと部屋を含めた空間の伝送特性は、スピーカや部屋が固有の振動特性を持つため、その影響が大きくフラットな特性になることはありません。

じつは、電気系の詳しい人が見たら、卒倒するような特性が珍しくないのです。
(・・・もっとも、聴感印象と一致したり比例したりするわけではないのですが・・・)

 

今回は、前回の低音の定在波がどのように伝送特性に影響を与えているのかを検討して、

①より良き部屋の形(プロポーション)

②スピーカのSetting位置とリスニングポイント

これらの関係を探っていく会です。

 

 

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スマートフォンやタブレットを利用して手軽に測定が行えるツールの実演や、パソコンによる伝送特性シミュレーションソフト(フリーソフト)の実演を致します。

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今回は当社が測定業務でも使用しているエタニ電機株式会社の測定アプリを使用します。

 

 

ご自身のデバイスにあらかじめインストールしていただければ、より深く理解ができるかと思います。
なお、本アプリはiPhone、iPod touchには対応しておりますが、アンドロイドには対応しておりません。
その場合は、ご自身でいつも使われているアプリをお使いいただいても結構です。
また、当社のipadを当日貸与致しますので、そちらをお使いいただいても結構です。

ご自分の部屋の特性がいかなるものか、興味のある方はぜひご参加ください。

 

 


 

開催概要

■8月28日(金)19:00~21:00/OPEN 18:00
■8月29日(土)13:00~15:00/OPEN 12:00
■8月29日(土)16:00~18:00
※キャンセルが発生したため、29日の予約受付を再開しました。空席のこりわずかです!※

会場:九段下ショールーム

(アクセスマップはこちら

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当日機材
・Network Player/ SFORZATO DSP-03
・NAS / DELA N1Z
・Pre Amp / Accuphase C-2420
・Power Amp / Accphase P-4200
・SP / B&W 805 Diamond

 

参加連絡先

協賛

スピーカの伝送周波数特性について考える

REPORT Vol.22

  • 2015.08.28 (金)
  • スピーカの伝送周波数特性について考える

橋爪徹氏のレポート

ここ数日、すっかり涼しくなった都内。小雨のパラつく中、オーディオフォーラムの第22回が開催された。

今回のテーマは「スピーカの伝送周波数特性について考える」

アコースティックデザインシステムの鈴木氏が講師となり、約2時間にわたって行われた。

 

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細かいレポートは別途掲載の記事を読んでいただくとして、本ページでは私なりに特に印象的だった内容を書いてみる。

 

まず、オーディオの大敵=定在波。これは、『無くすことは出来ない』そうだ。

定在波対策をしても決してゼロになるわけではなく、そもそもゼロになってしまったら響き(残響)が無くなってしまう。

デッドな部屋で聴いてもつまらないように、適度な響きは音楽鑑賞に欠かせないのは言うまでもない。

では、響きが無い場所とはどこだろう?

だだっ広い野原を思い浮かべてほしい。限りなく残響が少ないことは、すぐ理解いただけるのではないだろうか。

大事なのは、定在波の偏りを減らすことだという。定在波の偏りは、不快な響きをもたらす。

“不快な”とは、特定の帯域が強調あるいは減衰していたり、歪み成分が増えたりする状態だ。これは「音楽を聴いたときの違和感」に直結する。

同社のショールームで音楽を聴くと、とにかく響きが心地よい。無駄が一切無い。適度な響きは実に美しく潤いがあり生気を感じる。今そこで喋っている人の声まで美声になるのだから驚きだ。

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公開された資料にあるように、伝送特性にはピークやディップがあちこちにある。

専用アプリを使えば自分の部屋の特性も手軽に測ることができるが、精神衛生上測りたくないという方も多いだろう。

鈴木氏が何度も語っていたのは、あくまで対策のための目安だということ。

場所ごとの伝送特性の違いもグラフに現れているほど体感できるものではないらしい。

それよりも大事なのは、自分の環境の特性を正しく知り、その対策を考えることだ。

 

 

伝送特性を測定するためのフリーソフトは、iOS にインストールできる。

エタニ電機のASAminiシリーズのRTAだ。

さっそく私もiPad miniにインストールして使ってみたが、校正方法が分からない。

どうやら初期状態でもそれほど狂っていないそうだが、できれば手順を知りたいところだ。

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終始和やかに分かり易く進行したイベントだった。

音の響きを体感するために様々なジャンルの音楽を試聴したが、せっかくショールームで聴くのだから「こんな所に気をつけて聴いて下さい」といったいい意味での誘導があってもよかった。

誰も彼もがはじめから判断力や聴く力を持っている訳では無い。

「今の試聴のどこか凄かったの?」とボンヤリした感想だけで終わってしまってはもったいない。

 

 

終演後のフリートークでは、多くの人からその美しい響きの感想が聞かれた。

オーディオマニアは、良くも悪くも音を聴いてしまう。とかく機器やアクセサリーに血道を上げてしまいがちだ。

しかし、耳に届く音の半分以上は部屋の影響を受けている。音楽は機器と部屋の両方で鳴らすもの。

1人でも多くの人がその事実を体感することが何よりの価値だと私は思う。

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なお、演目の途中で私がサウンドプロデュースを勤めているハイレゾ音楽制作ユニットBeagle Kickの楽曲を流していただいた。

担当者の方が音源を気に入って下さり、発言の機会を設けてくれたのだ。

完全アドリブ、かつ一発本番で緊張もしていたが、私が思わず漏らした感想を紹介してレポートを終わりにしたい。

 

『機器やアクセサリーを変えると音がよくなったと思うことがあるが、部屋の対策をすると同じ音楽がもっといい曲に聴こえる』

何十回と楽曲をチェックしている自分が言うのだから、きっと間違いは無いだろう。

 

(text by 橋爪徹)

 

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橋爪徹 プロフィール

オーディオライター、音声関係の音響エンジニア(Webラジオ、トークライブなど)。

プロの作曲家 和田貴史とプロデュースユニット「Beagle Kick」を結成し、ハイレゾ制作によるインスト楽曲を発表している。現在までにシングル4枚、アルバム1枚をリリース。

Beagle Kick公式サイト

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