昨年に引き続き、10月16日(金)~10月18日(日)の三日間、
203号室ホームシアターセミナールーム内に出展しました。
フロントに大きく掲げた
「防音工事をすると音が良くなる?」
というタイトルがマユツバ的キャッチにとられかねないことは十分承知の上。
「ホンマかいな?」と興味を引く作戦だったのです。
でも実はマジメな話で、事例もたくさんありますよ!
という意図でした。
前回は大建工業さん(音響建材)とYAMAHAさん(調音パネル)とお隣同士でしたが、
今年はYAMAHAさんと当社の2社のみで、『音の環境づくり』関連企業が協力し、
啓蒙・認知活動を盛り上げていきましょうという形で参加させていただきました。
説明担当の3~4名は常に訪問者への説明に追われ、
昨年より部屋に対する関心が高まっているように感じました。
——————–
【ご相談例】
≫Aさんの場合
「自宅にオーディオルームがあって、新築時に住宅会社による
防音工事済みなのですが、音漏れが気になるんだけど…」
「これはよくあるケースなのですが、住宅会社の設計では多くの場合、
浮き二重構造ではありません。
さらにはエアコンや空調の配管など壁に穴が開いている部分に対して
防音施工をしていないために、遮音性能が一般の住宅と変わらない場合もあります。」
「えっ!せっかく工事をしたのに?もっと早く相談すればよかったな」
「はい。残念ながら、年に数件はやり直し工事をすることがあるくらいです…
ですので、早めにご相談いただくのが大切です。」
≫Bさんの場合
「マンションでオーディオを愉しんでいたんだけど、クレームがきてしまって、
大きな音が出せません。何かいい対策はありますか?」
「マンションの特徴として、コンクリートの躯体を通じて全ての住戸が
繋がっていますので、一度エネルギーが伝わると他の住戸へ音が伝わりやすいのです。
極端な場合、2~3件隣や、斜め上からクレームがくることもあります。」
「そんなに離れていても音が漏れてしまうんですか?」
「そうです。ですので、簡単な防音対策程度では意味を成さないことがほとんどなのです。」
「ウチは最上階だから、天井は工事しなくても済みますね」
「最上階だから天井は何もしなくてもよい…ということにはなりません。
こうした事情を踏まえると、床壁天井全ての面を2重構造にして、
音のエネルギーそのものを躯体に伝えないことが重要なポイントです。」
≫Cさんの場合
「子供も独立して空き部屋ができたので、リフォームしたいと考えてます。
6帖の部屋でも良い音でオーディオを楽しめますか?」
「小容積のオーディオルーム関係も多くの実績を出していますので、ご安心ください。
確かに大空間に比べて小容積の空間は、特に低音の再生特性において不利な面はあります。」
「うーん、やっぱりある程度のスペースがなければ難しいのでしょうか…」
「必ずしもそうではないのです。当社が造る空間は、コンパクトでありながら充実した
低音再生が可能であり、また付帯歪音の少ない反射音が得られるために響きが美しく、
それでいて音量を上げてもうるさくない、という評価を多くのお客様からいただいております。」
「そうはいっても実際に音を聴いてみないことには何とも」
「当社では月に1度定例のオーディオ試聴イベントを行っており、ぜひ実際のショールームで響きを
体感していただく、というのを一つの方法としてご提案しています。」
——————–
お客様の中には、
それなりに防音の工夫を施している方もいらっしゃるようでしたが、
深夜ではご近所に遠慮するレベルであったり、
このように悩まれている方もいらっしゃいました。
メインコンテンツであるセミナーのテーマも、
「防音工事をすると音が良くなる?」です。
良い音の部屋環境づくりに不可欠な条件として、
防音室での絶対設計条件である「床・壁・天井面の高密度構造」が
結果的にクリアな良い音へと直結していくというお話を、
約45分に渡りご説明しました。
防音工事が目的であっても、「部屋の形(プロポーション)」を
理想的な比率にもってゆくことが可能ならば、見違えるような
響きの良い部屋ができます…という、まさに一石二鳥のお話が
決して絵に描いた餅ではないことがお分かりいただけたと思います。
また、実際のクライアントの生の声として、事例発表にも
登場した方々にエピソードを語っていただいたシーンでは、
来場のお客様も特に興味津々に聞いているようでした。
(写真:ディスクユニオンJazzTOKYO 店長 生島 昇さん)
また、3日目最終は、石井紳一郎先生の恒例のセミナーがあり、
今年も盛況、熱心に聞かれる方が多くいました。
長時間のセミナー後も質問者が沢山集まり、
石井先生も親身になって質問を受けていました。
今年のオーディオ・ホームシアター展は『ハイレゾ』が
テーマだったのですが、高音域特性を云々することも大事だが、
低音の特性が部屋次第で大きく変わる…その方が遥かに
大きな問題なのでは?という石井先生の投げかけは、
まさにその通りだと思います。
それでも納得できない方、
「防音工事と良い音づくりは同時にできるの?」という方は、
ぜひ当社九段下ショールームへお越しになりませんか?
「百聞は一”聴”に如かず!」です。
ショールームは随時公開しております。(要予約)
◆当社オーディオフォーラムのご案内
≫テーマ
『防音工事をすると音が良くなる?』
≫開催日時
・10月30日(金)19:00~21:00/OPEN 18:00
・10月31日(土)13:00~15:00/OPEN 12:00
・10月31日(土)16:00~18:00
≫会場
当社九段下ショールーム
≫担当者
草階(くさかい)
mail:kusakai@acoustic-designsys.com
tel:03-5829-6035
※詳細はこちらをご覧ください
◆関連リンク
ファイル・ウェブ オーディオニュース
<音展>アコースティックラボ、「音が良くなる防音工事」について講演。工事依頼者の“生の声”も
copyright(c) acaudio.jp