1.低音の響き方による再生音の違い、悩み
スピーカーからの音は確かに良くなった。
しかし 音楽が聞こえてこない、音楽に浸れない、、、
中高音が吸われすぎて響きが足りない訳ではないし、低音は音量バランスもよく以前より量感が増していてブーミー感や低音は無くすっきりしている、、、確かに買い換えたスピーカーには問題ない。スピーカーの位置を再検討してみたのだが、やはり何か足りない。オーディオマニアが低音のクセやブーミー感で悩んでいる方がいる一方で、こんな気持ちをお持ちの方は意外に多くいらっしゃるのです。
このような音場は客観的に音を聞くといったモニター的の職業的に音楽を製作したりするような人たちがむしろ好む音環境と言えるかもしれません。
低音がスッキリしていると中音・高音の音の動きがはっきり見える?ような音なのです。
① 生音を客観的にとらえて作業するモニター的聴き方は、低音から高音までフラットな周波数特性がよしとされています。低音の響きが少ないほど中高音の動きがよく見えるからかもしれません。
②一方鑑賞的な聴き方には低音の音圧が高め、低音の響きが長めの方がよいという説があり、長年のオーディオマニアの理解するところでもあり、筆者も同感するところです。
このように音の伝送周波数特性、部屋の響きの長さ=残響周波数特性 である程度説明できると考えます。いわゆる周波数バランスです。
2.現代住宅の内装構造は低音吸音構造です。
現代住宅の内装構造は低音(40~150Hz)域の共鳴構造になっています。いわゆる板共振による吸音作用があるのです(…さらに不要共振による反射波の歪み発生原因にもなる)
音響設計もなにもしていない部屋が①のような特性になりやすい性格を基本的に持っているからなのです。このことは意外なことかもしれませんが戸建住宅・マンション共通の問題点です。
そしてハイレベル再生を目指すのであれば「響きの質」にも関係する重要なポイントにもなります。
どうしたら「諸悪の源である?」低音吸音構造をなくせるか・・・?
追伸
エッジレス平面振動板スピーカーの試作器の試聴もします。
某ベンチャー企業とのあるご縁で試聴の機会があり、そのスピーカーの素晴らしい再生音に魅了されました。
今回の会で試聴できることになりましたので、是非ご参加ください。
ツィーターにおいては、サスペンションは二つとも磁気回路の
外(左側)に位置しています。その他の部分は同構造です。
エッジレス平面スピーカー(図①)
–エッジレス
Nova2101では、エッジの分割振動による音の汚れを避けるためエッジを排除しました。振動板の外周とフレームとの間にエッジは存在せず、僅かな隙間がたもたれていて、この隙間によってスピーカーの前後は音響的に遮断されています。そして振動板はエッジによる制約から解放されて、自由にピストンモーションを行うことができます。
エッジレススピーカーにおいては、振動板とフレームとの僅かな隙間を長い期間安定して保つために、振動系を支持するサスペンションが強固でなければなりません。
Nova2101では従来のサスペンションを改良した新型のサスペンションを開発し、これをボビンの、軸方向に異なる2か所に接続しています。ツィーターとウーハーに共に搭載されていますが、特にウーハーにおいては、後方のサスペンションはボビンの最後部に接続されており、二つのサスペンションの間隔は長くなり、首ふりのない、安定した走行を実現しています。
–平面振動板
従来のコーンスピーカーでは、振動板がコーン(三角錐)形をしているため、振動板の中心部と外周部とではリスナーまでの距離が等しくならず、発生した音波の位相がずれることになります。これは「前室効果」とよばれ、周波数特性が乱れたり、音像がぼやける原因になっています。
Nova2101では平面振動板を採用しているので、コーンスピーカーのような「前室効果」は原理的に発生せず、位相のそろった平面波がそのままリスナーに届きます。
そして平成24年に、世界初となるエッジレス平面スピーカーNova101を完成させましたが、このモデルは1個の振動板で全可聴領域を再生するものでしたが、この場合に問題になったのが混変調ひずみの発生で、高音と低音が一つの振動板から放射されるため高音が低音による変調を受けて、ぼやけた感じになってしまう現象です。これはフルレンジスピーカーのもつ宿命で、避けることができません。
そこでフルレンジスピーカーは断念することとし、高音と低音を別のスピーカーで再生する2Way方式の開発をスタートさせました。その結果、2Way方式によるエッジレス平面スピーカーの完成に至り、ニューモデルNova2101として発表することとなりました。Nova2101では、2Way方式のおかげで混変調ひずみは聴感上検知できないレベルにまで低減され、一方、エッジレス平面スピーカーの持つ特徴がフルに生かされています。
前回は残響時間についての解説をしましたが、今回は響きの周波数特性にスポットを当てたいと思います。
皆さんは、一般住宅の内装建材が実は低音を大きく吸音している事実をご存知でしょうか?
大型のスピーカーを導入しても、何となく低音が物足りないと思われるとしたら、それは上記が理由かもしれません。
実例を交えながら、その実態を解説するとともに、どうすれば改善できるかを触れてみたいと思います。
▶開催予定日
1部:4月27日(金)18時~20時(17時開場・自由試聴時間)
2部:4月28日(土)14時~16時(13時開場・自由試聴時間)
※イベントの前に建築音響相談会および、自由試聴時間を設けます。
建築音響相談会に関してご希望の方は、申込フォーム備考欄にご記入、もしくは電話にて事前にご予約ください。
※試聴ソフトの持ち込み大歓迎です。(ファイル音源のみの再生なので、USBメモリをお持ちください)
▶会場
蔵前ショールーム
(台東区柳橋2-19-10 第二東商センタービル2号館B棟1階)
▶お問い合わせ先
○TEL:03-5829-6035
○E-mail:kusakai@acoustic-designsys.com
○担当者名:草階(くさかい)
※ お申込みフォームはこちらをクリック
copyright(c) acaudio.jp