Audio Forum Vol.36

  • 2016.12.23 (金)
  • 吸音(配置)によるステレオ音場の調整を考える

Audio Forum Vol.36
「吸音(配置)によるステレオ音場の調整を考える」

カーペットやカーテン、本棚などの家具什器はもちろんのこと、床・壁・天井の建築構造そのものも「吸音材」と同じような吸音効果があります。典型的な一般住宅(戸建・マンション)における実体調査報告をもとに、積極的に音場調整をする場合どのような手段があるのかをタタミ大の吸音パネル6枚(中音と高音の吸音効果)を使って、実験試聴する会です。

■ 吸音を増大させた方がよいのか?少なくしたのが良いのか?
■ 吸音面がSPに対してどの位置にあった方がよいのか?

 分散して吸音するのが良いのか?

以上のことを音楽ジャンル別に試聴します。

※過去の第25回のオーディオフォーラムを合わせてご参照下さい。(こちらから>>)下記はその一例です。

昨年行った吸音材配置による音場コントロールと実験試聴

 A. 正面吸音パターン
 B. 側面吸音パターン(一時反射音の吸音)
 C. 背面吸音パターン
 D. A・B・Cの組み合わせパターン
1107谷川_AAF次回告知①

※過去の第25回のオーディオフォーラムを合わせてご参照下さい。

今回、新しくできた蔵前ショールームにて、数々の吸音材配置を実験試聴を行います。

追って、情報を追加してまいります。

▶開催予定日 12月23日(金・祝)

 1部:13時~15時

 2部:16時~18時

※各部の前後に建築音響相談コーナーを設けます。

部屋造りや音響面でのご相談にお答えしますので、事前にご予約ください。

 
▶会場

蔵前ショールーム

(台東区柳橋2-19-10 第二東商センタービル2号館B棟1階)

 ⇒アクセスマップは kuramae

 ▶お問い合わせ先

○TEL:03-5829-6035

○E-mail:kusakai@acoustic-designsys.com

○担当者名:草階(くさかい)
☝各番号・アドレスをクリックすると画面が起動します

 

参加連絡先

協賛

吸音(配置)によるステレオ音場の調整を考える

REPORT Vol.36

  • 2016.12.23 (金)
  • 吸音(配置)によるステレオ音場の調整を考える

オーディオライター橋爪氏レポート

Acoustic Audio Forum vol.36、今回は吸音配置によるステレオ音場の調整を考える、と題しました。
今回の実験は、2015年11月のAAFでも取り上げたテーマであり、申込みの数からしても、参加者の関心が高いテーマであったと感じます。

pw25

今回は前回のイベントでの結果を踏まえ、少しパターンをアレンジして実施をしました。
本イベントの模様をオーディオライターの橋爪氏によるレポートでご紹介させていただきます。

 


 

 vol36_1

ーオーディオルームを設計する上で、吸音は防音や寸法比と並んで重要な要素である。

吸音はつまるところ間接音の調整であり、理想のリスニングルームを作る上で無視の出来ないファクターだ。ー

 

 

本フォーラムでは、計6枚の吸音パネルと後方のカーテンを使いその効果の違いを体感できた。
各パターンについては図をご覧頂きたい。

音楽ソースはホール録音されたクラシックとマルチトラック録音されたジャズを用いた。
それぞれの楽曲ごとに7種類の吸音パターンで試聴するという、他では滅多に体験できない贅沢な実験となった。

同種の実験は、九段下のショールームでも行なっている。
過去のお客様のアンケート結果を基に、おおむね現れている傾向は以下の通りだ。
vol36_3

実際、部屋の後ろ側で聴いていた筆者も吸音により大きく音が変わることに感心した。
響きの長さが変わるのは多くの方が想像できることだと思う。

しかし、音像の輪郭表現や音のエネルギー、奥行きの臨場感、定位の正確さ、こういった要素まで明らかに違って聴こえたのである。
(個人的には適度にモニターライクなCのパターンが好みだった)

吸音材の配置による違い。枚数や面積、種類による違いはとても興味深いものがあった。試聴した座席によっても効果の感じ方は異なったであろう。

ただ、あえて私は独断をもってこう主張したい。
「吸音の仕組みやノウハウはプロに任せよう」 

部屋作りに興味を持つ我々は、
「自分がどんな音楽をどんな音場感で聴きたいのか」を明確にするのが大事ではないかと。

 

改めて考えると、ちょっと難しいかもしれない。

このイメージを持つには、まずは生演奏をたくさん聴いてみてほしい。音のいい音楽ソースをたくさん聴いてほしい。そうすることで耳が鍛えられ感性が磨かれていく。好みも明確になる。

少なくとも「この響きはおかしい(曲に合わない)」と違和感に気付くことができるようになる。そうすればこっちのものだ。
自分の大好きな楽曲が最も輝く響きの長さ、広がり、質感、こういった要素が知らず知らずの内に貴方の脳内に蓄積されていく。

これらは実生活で何の役にも立たないけれど、”感性の財産”だと私は思う。

 

いつの日か、アコースティックラボに部屋作りを相談するとき、
「私はこんな曲をこんな響きの部屋で聴きたいんです」と打ち明ければ

きっと理想の吸音を施した貴方だけの部屋を設計してくれることだろう。

Text by 橋爪徹


 

橋爪徹 プロフィール

オーディオライター。ハイレゾ音楽制作ユニット、Beagle Kickのプロデュース担当。
WEBラジオなどの現場で音響エンジニアとして長年音作りに関わってきた経歴を持つ。
聴き手と作り手、その両方の立場からオーディオを見つめ世に発信している。

Beagle Kick 公式サイト
http://dimension-cruise.jp/beaglekick/

 

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